コロナの影響で認知症が進む事情

新型コロナウイルスによる影響で
今、様々なことが制限されています。
感染しないように、感染させないようにするために
この抑制に耐えていくことが、
今の私たちにできる大切な使命だと思っていますが
職業柄、とても心配なのが認知症の方々の色んなリスク。

認知症には色々な症状やレベルがあるので
認知症のすべての方がそうだとは言い切れませんが…

まずは、この状況に対する危険認識が低く
(状況すら分かっていない場合も)感染しやすいリスク
マスクをすることへの抵抗や無意識に外してしまうとか
手をうまく洗えない、もしくは手洗いの習慣がないとか
目の前の色んなものを触ってしまうとか…。

また、自覚症状に乏しく感染したことが分からなくて
拡散してしまうリスクもあります。
自分が発熱していることに気付かない認知症の方って、けっこう多いんです。
以前勤めていた高齢者施設で、利用者のおじいちゃんが
具合が悪い様子もまったくなく、
普通に歩いたりリハビリ受けたりしていたのですが
いつも完食する晩ご飯をほとんど残されていたので
おや?と思って身体に触れてみたら異様に熱い…Σ(゚□゚;)
計ってみたら何と38度5分!
高熱が出てもグッタリならない人もいる…と
その時に初めて知りました。
それまでフロア内を歩き回っていたおじいちゃんから
何人もの利用者さんが風邪をうつされてしまったのは言うまでもありません。

コロナ感染の初期症状と言われる「味覚・嗅覚異常」も
認知症の方は味覚や嗅覚が鈍っていることも多く
こういったことから、感染した場合でも気付かず、
周りに拡散してしまう可能性が高いわけです。


自己管理が難しい認知症の方には、周りにいる人が、
少しでもいつもと違うという様子に気付くことが大切です。
いつもより食べない
いつもより元気がない
いつもより喋らない など・・・。
もちろん手を洗ったり、消毒したりするサポートも。

そして、在宅介護を受けている認知症の方々には
外出を自粛して家にこもることによって
認知症が進行してしまうリスクがあります。
特にデイサービスや訪問介護事業所の休業により
サービスを利用されている方にとっては
人との関わりや会話が減ることで、
脳や心への刺激、日々の楽しみが少なくなります。
デイサービスで体操やレクリエーションをする機会が減り
筋力や体力が低下してしまうことも大いに考えられます。

デイサービスでの運動に限らず、認知症の高齢者の方々が
このまま外に出ない日々が続くと…

体を動かさなくなることで身体機能や免疫機能が下がる
体を動かさないからお腹が空かず、あまり食べなくなる
食べないことで低栄養になり、脳の働きに必要なエネルギーが足りなくなる
食べないから尚更体力が下がって、疲れやすくなる
疲れるので生活に必要なことも人と会うことも億劫になる
横になることが増える
どんどん無気力・無関心・無感情になり認知症が進む

という流れになってしまうことが予想されます。
(念の為もう一度お伝えしますが、認知症は症状の出方もその度合いも人それぞれ違うので、これらのことは認知症の方全員に当てはまるわけではありません)

今までの生活のリズムや環境が変わることも、
認知症を進行または発症させてしまう理由の一つです。

現時点では「こうすれば絶対認知症を防げる!」という
予防法は残念ながら見つかっていないですし、
ましてこの外出自粛という状況では
施設に入居しているご家族や、一人暮らしの親御様に
会いに行くこともままならないので、
認知症が進んで、子や孫のことも忘れてしまうのではないか…
と心配されていらっしゃる方も多いと思います。
また、今は認知症ではなくとも親御様になかなか会えず
心配されていらっしゃる方も多いでしょう。

先にもお伝えしたように、
誰かと会話することは、認知症予防に繋がります。
会話は、無意識に脳をフル回転させることができ、
誰かと話すことでストレスを解消し、安心感も生まれます。
電話やテレビ電話での会話でもその効果はあるようです。
入居施設でもパソコンやタブレットを使って
利用者様とご家族がお話しできる取り組みをされているところもあります。

少しの時間でもコミュニケーションをとって
認知症の進行や発症を防ぎ、
この非常事態が収束した時に
今までのような生活を送ることができますように。

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